日本映画の遺伝子

元洋画オタクが改心 古い日本映画の劇場観賞にこだわり日々発掘中 忘れ去られゆく作品(遺伝子)を「記憶」します 「何それ?知らない〜」みたいな1本のなかに人生のアイデア詰まってます! どうぞご一緒に♡ 読んだだけで観た気になれる 完全ネタバレ仕様 ご容赦ください  *旧 「発掘! 日本映画」サイトより移設

観なくても生きていける でも観ればあなたの何かが変わる

実在したという明治の毒婦・高橋お伝 (1850-1979)  を 京マチ子 (1924-2019)  が演じます。 毒婦と言っても映画中盤までは、それはそれは献身的な女性に見えるのです。 マチ子さんは愛するイケメン夫・船越英二 (1923-2007)  のために必死です、というのも旦那が関節 ...

おもろい。世界が賞賛する 227「羅生門 (1950)」監督 黒澤明 での 京マチ子 (1924-2019)    と  三船敏郎 (1920-1997)   による歴史的名演からわずか1年後の再共演。 しかしこのころ日本映画界は絶好調。この1年の間に京マチ子は個人的に未見ですが傑作と名高い ...

面白い。原作・谷崎潤一郎 (1886-1965)   の小説を読まずして知らずして偉そうなことは何も言えないのですが、男女の世界観、性的なこと、今回はマゾヒズム・サディズム(時代的に露骨な表現はしませんが)が格調高く、芸術的に昇華している感じ。 時代劇の巨匠・伊藤大輔 ...

31年ぶり、劇場で再見。公開当時にも感じていたけど、 大林宣彦 (1938-2020) 監督    のロリータ愛がやや過剰な気もする、まあでもそれが大林さんの味だし、懐かしくまた時々涙ぐみながら感動しました。 傑作  296「転校生 (1982)」 と同じ広島・尾道が舞台で、ロケ ...

面白かった! かつ深い。 ↓  チラシの文言を読み、この時代にたくさん描かれたオフィスラブコメのいくつかを観ていたのできっと、男社会の中にあって女は・・・みたいなものか、職業的に最前線はあくまで男で、女はお茶汲みか事務作業が当たり前な格差と、そこに恋が芽生 ...

やっと書いてみる。公開後しばらくのち、二番館で鑑賞してました。 暗い、重い、息苦しくなる感覚は、先に紹介した  286「凶悪 (2013)」 監督 白石和彌 に近いし、主人公が犯罪者に転じてしまい、もがき苦しみそれでも「希望」のようなものに進んでいく様は 297「紙の月 ...

コスプレ(きっと)大好き、怪優・西村晃 (1923-1997)    演じる「せむし男」が大活躍❤️。「怪談」とありますが、舞台は山中に怪しげにそびえ立つ洋館の中だけで繰り広げられるので、ゴシック調オカルトホラーとしたほうが良いかんじ。 とにかくエグいはビミョーにエロ ...

この時代、今のように AVビデオが全盛ではなかったこと、さらにこの映画の公開前の 1976年には、大島渚監督による 「愛のコリーダ」 において「本番演技=性交」が表現になるのか?「猥褻」になるのか?で裁判になり、公開時点では係争中(のちに無罪判決)、そんな時代背 ...

このシリーズの面白いところは、真犯人を追い詰めるところではなく、昭和→平成に変わるそのタイミングと、その時代の変遷を揶揄するように旧態然とした警察(閣僚的体質)との狭間に葛藤する主人公・佐藤浩市 (1960-)   のもがきなんです。前編で相当、佐藤浩市やられてい ...

やっと書く。原作は 横山秀夫 (1957-)   による長編小説。 を、出版当時 (2012) 読破して相当感激号泣していたのですが、その映画化なんですがテレビから流れる予告編など見てて、なんだか「違う?」みたく感じてしまい劇場観賞しないまま、そうだロンドンオリンピックの ...

その時代の「喜劇」というノリがあります。 そしてそれは明らかに今の「ノリ」とは違うことがままにあります。 このサイトを熱心に読んでくれる方たち(ほんとありがとう!♡)は何度も聞かされたと思いますが、繰り返し書きます「笑味期限」。 昭和42年の笑いのツボ、 ...

面白かった。バリバリスタアな 宝田明 (1934-) 当時24歳と同い年、麗しい♡ 司葉子 (1934-) の単純なメロドラマ、と思いきや、終始飽きさせない演出、構成、ベタな部分もクドすぎず、塩梅がよかった秀作です。タイトルバック、夜の東京・神田界隈の風景が、影絵作家・ ...

「夏の怪談映画の定番」と言ってもショーワの話。 今やもっともっとえげつなく恐ろしい「ホラー映画」が世界中で当たり前になっているので、もうこれ、じゅうぶん芸術映画なんです。 しかも監督は文芸映画の巨匠・豊田四郎 (1906-1977)   だし、お岩さんはTOP女優・岡田 ...

あえてファーストカット(ポスター)は 監督 大島渚 (1932-2013)   で。公開当時、相当話題になってましたし映画もヒットしてましたが未見でした。 ぼくは高校時代に 「戦場のメリークリスマス (1983) 」  は観てましたが、その深いメッセージ性に感化されることのな ...

よっぽどの大島渚フリークでなければ、そしてぼくみたいに古い日本映画を掘り続ける人でなければ、まったく「何これ?」みたいな1本でした。 つまり滅多に劇場上映されないものなので劇場へ馳せ参じたのですが土曜日の夕方、結構満席、がみんな肩すかしって感じの印象(笑 ...

面白いっ!大阪西成区・釜ヶ崎に生きる人たちの群像劇。釜ヶ崎を舞台にした映画でここで紹介したものは 196「野良猫 (1958)」監督 木村恵吾 114「スクラップ集団 (1968)」監督 田坂具隆 そしてこれと同年製作の 347「太陽の墓場 (1960)」監督 大島渚 があって、まだまだ ...

日本映画の傑作と言えば、数多くあるなかでこれもまたそうで、これを見ずして語るなかれみたいなことも感じていたので何とか時間をやりくりして観賞。 もとより敬愛する 森繁久彌 (1913-2009)   が得意の関西弁で夫婦役を演じるわけですから。 先に後年の川島雄三監督作 ...

マチ子さま♡連続で。銀座の高級バー、そのNo.1ホステス(ママ)に 京マチ子 (1924-2019)   対して、京都のNo.1 山本富士子 (1931-)   が銀座に進出することから起きるライバル対決という物語。「夜の蝶」とは良く言ったもので、この映画、原作者である 川口松太郎 (1 ...

いやあ〜痺れました〜京マチ子 (1924-2019)   3回忌の劇場公開。今まで見逃してたので感謝!もっともっとやって欲しい、もうマチ子さんの素晴らしい憑依ぶり最高です(陳腐な表現おゆるしあれ)。江戸時代、京都で活躍する役者・坂田藤十郎演じる 長谷川一夫 (1908-1984) ...

ほのぼのすぎ♡伊豆で農家を営み、11人の子どもを産み育てたかあちゃん、吉田とらさんの回想記を原作に、その奮闘、生きることへの愛がいっぱいに詰まった文部省選定みたいな映画です。かあちゃんを演じる怪優・左幸子  (1930-2001)    の演技に浸りたくて。そう、この ...

名作です。学生時代に 三島由紀夫 (1925-1970)    の原作 「金閣寺」 を読んでいたけれど、全然おぼえてなかった。 観賞後、色々調べてみると、作家・三島由紀夫に批判的だった当時の論者や思想的に対立していた側からも、この小説「金閣寺」は絶賛され、今なお読み継 ...

前稿で 市川崑 (1915-2008) 監督の才気とゆうか熱量にメロメロになってしまい、劇場公開を待てず、久々にレンタルビデオを借りてきてこれ。あと2枚借りたのでしばし「ひとり市川崑映画祭」となります。早速ですがこの「穴」、面白い!すごい! なんなんだこのリズム!? ...

面白い、すばらしい!監督の 市川崑 (1915-2008)   はこの年、ここでも絶賛した 158「野火」 をこのあとに撮ってます。 片や戦争の理不尽さの中で繰り広げられる壮絶なサバイバルサスペンス、そしてこれはシュールな人間関係の中であらわになるエロスと映像美(と簡単 ...

面白い!監督の 村山新治 (1922-)   は、1956年からシリーズ映画化された 「警視庁物語」 のなかのいくつかのエピソードで特に知られている存在。ぼくは別の監督の同シリーズを数本観ていたのですが、なるほどドキュメントタッチな作風であろうことは予測できたし、 ...

仕事お休みの日、どの劇場に行こうか?と、上映時間を手帳に書き付けて(まだまだアナログ野郎です)家を出てしばらくすると気が変わり他のことをする(電車に乗って本を読み続けるとか)ことがたまにあります。観ようと思ってた作品に食指が動かなかったり、あまりに天気が ...

新年早々、重厚な黒澤映画を、しかも1番あぶらが乗った時代の快作を5本連続(4レビュープラス 314「隠し砦の三悪人 (1958)」 は最観賞)のち、これ。決して並べては語れません。当時人気上昇中の今で言うアイドル歌手(この時代まだジャニーズ旋風前なので、演歌歌っても ...

傑作つづけます。 10代の終わりか20代のはじめ、劇場リバイバルで一度観賞した記憶。何十年もの時を経て現在からすると公開から58年もの(僕が産まれる前の)作品に触れ、若者とゆうか子ども、いやただのガキだったぼくは、何もその時、観ていなかったことに気 ...

芸術です。圧倒的動く水墨画。モノクロ画面の白と黒の濃淡、そしてぼくは全く無知ではあるけれど「能」の様式美、 ウイリアム・シェイクスピア (1564-1616) の戯曲 「マクベス」 を翻案としているそうですが、極めて日本的な美しさ、妖しさに満ちた1本です。冒頭、画面 ...

ずっと気になっていた1本、やっと劇場観賞。テーマに触れる前に ↑ ポスターの写真、ぼくはずっと黒澤組常連の「生きる」の主役 志村喬 (1905-1982)  さんだと思ってましたがさにあらず、 三船敏郎 (1920-1997)   だったんですね、当時35歳の三船が、60歳の老人 ...

日本映画界が誇る世界的傑作、ついに登場です。「日本映画界が誇る」なんて言ってもピンとこない人が増えてきたと思うし、クロサワなんて知りませんと平気で言うヤツもいるし、しかし、かくゆうわたしも数年前までは「そりゃ凄い人だってことは知ってるけどね・・・」だった ...

しあわせな映画♡でもネタバレ結論から言うと、貧しい最下層な男がラストで「大出世」ではなく「大逆転」です。が、その原因がなんだかな〜なので、フツーにこれ作ったら「おいおいそれはあかんやろ!」と突っ込み入れたくなるところ。 でも、許せるんです。そんな不思議に ...

面白かった!バキューン! ピストル・ライフル・マシンガン撃ちまくり、荒唐無稽を超越した感じの娯楽映画です。鈴木清順 (1923-2017)   監督のそれまでと、その後に繫がる「清順節」の分岐点みたいな1本とゆう評価を読みました。納得です、つまりここで紹介した 056「 ...

監督・大島渚 (1932-2013) は、デビュー3作目の 290「青春残酷物語 (1960)」 つづくこの「太陽の墓場」そして未見ですが、公開4日後に松竹によって公開中止となった「日本の夜と霧 (1960)」 この3作品が大島渚を「ザ・大島渚」とする核みたいなものだと、どこかで読ん ...

美しい映画でした。何よりも(今まで何度も語ってきましたが) 岡田茉莉子 (1933-)   が超絶ビューティ。ただ美しいとかエロいとかでなく、女を、役を、緻密に演じ切っているところが素晴らしい。彼女の生き様をしかと見届けるだけでこの映画は映画100本ぶんくらいの価 ...

面白かった!監督の 蔵原惟繕 (くらはら・これよし 1927-2002)   は、ぼくが高校生だったころの大作映画・高倉健主演 「南極物語 (1983)」 で配給59億円の大ヒット(「もののけ姫  (1997)」に抜かれるまで邦画史上最高収入)の記録と記憶があり、でもそんな大御所に ...

昭和34年に、こんなわりとしっかりしたプロ野球映画があったなんて驚き。なんてったって役者がオールスターです。主役の 小林旭 (1938-)   と 宍戸錠 (1933-2-2020)  は売り出したばかりのピチピチすぎるヤングスターだし(とはいえ、小林旭はデビュー約2年半でこ ...

・・・むつかしい、書くのがむずい。1961年と言えば、昭和36年。戦後の復興、高度経済成長、3年後には東京オリンピック。もちろんいつの時代にも貧困や格差はあり、しかし道徳みたいなことは時代によって違うだろうことは分かる。今まで観てきた特に昭和30〜40年 ...

昭和の名曲「神田川」南こうせつとかぐや姫 が歌い、150万枚を越えるヒットとなった同名曲の映画化と思いきや、作詞をした 喜多條 忠 (1947-)  が、自身の体験を基に書いた小説の映画化でした。だから銭湯に行ったりするシーンはなく、しかしこの時代(当時9歳だった ...

トンデモ新東宝映画♡ 新東宝の興行がいきづまり、天皇として君臨してたプロデューサー・大蔵 貢 (みつぎ 1899-)  が退陣した直後、その呪縛から解き放たれたように、若きフィルムメーカーたちがその持てる熱量をスクリーンにぶつけたような(傑作!と言いたいが、正直) ...

シネマヴェーラ渋谷恒例の「新東宝カルト映画特集」!今回はアンコール投票結果を反映したセレクトで、ぼくも当然投票してたのですが、未見だったこれ、堂々のリクエストナンバーワン作品だったそうです。お見事!壮烈でした笑〜よくぞこんな(クソみたいな)シナリオで作る ...

レアな1本らしい。上映機会も少なくビデオも出てない(なのにblue-ray上映?)ので、これは絶対観なければと阿佐ヶ谷へ。 ふだんのラピュタ阿佐ヶ谷ではなく、地下にある通常は小劇場演劇で使われているラムザ阿佐ヶ谷で観賞(すばらしい劇場でした!)。 スクリーンも大 ...

小津安二郎・黒澤明に重用され、その美しさと演技力で日本映画の傑作に、しかし決して出過ぎることなく常に調和し圧倒的存在感を遺した俳優・原節子 (1920-2015) が、唯一 川島雄三 (1918-1963)  監督作品に主演したのがこれ。 自称・川島監督作品の(新米)追っかけでも ...

白石和彌 (1974-) 監督作品といえば 286「凶悪 (2013)」 で触れたように強烈にリアルでバイオレンスで、気分が悪くなるほど(人の営みに秘められた残酷性を目の当たりにされるとゆう意味において)できれば敬遠したいと思ってましたが、東映チャンネルで途中から見てた ...

・・・観賞中に不思議な気分に包まれて。同じ役者で演ってる観たはずの映画が、微妙に設定・役割が違ってて「あれれ?」そうだったっけ?みたいな感じ。そもそも 「人生劇場」 とゆうのは、尾崎士郎 (1898-1964)   による原作小説で、尾崎さん自身の体験やらを反映した ...

前稿に引き続き、三部作ラスト、見届けてまいりました。第一部・176「大菩薩峠 (1957)」 の冒頭で、いきなり罪なき老巡礼者を斬り殺した男・片岡千恵蔵 (1903-1983)  演じる日本映画界屈指のダークヒーロー(そんなだから実はヒーローにあらず笑なんだけど)、その名は「机 ...

今夏の阿佐ヶ谷ラピュタ時代劇特集、待ってました!と観賞。 全三部作やってくれるとゆうので、二年半前に観た 176「大菩薩峠 (1957)」 も最観賞、しっかり予習&復習。 176でも書きましたが、片岡千恵蔵 (1903-1983) 演じる「机 竜之介(つくえ・りゅうのす ...

ずっと勘違いしてました。ぼくが物心ついたころ、テレビの「水戸黄門」は、すでに老獪な 東野英治郎 (とうの・えいじろう 1907-1994)  が演じていて、彼が元祖黄門さまだと信じきっておりました。でもそんなわけがない。江戸時代から語られ、あらためて 水戸黄門 Wiki  ...

ぼくが産まれる前、昭和35年(終戦から15年)の正月映画です。こんな正月映画を、ぼくの親や先輩たちが観てたんだ〜、そうゆう時代、チャンバラ主流、前稿にも書きましたがテレビがまだまだ主流じゃない時代のスタンダード。とはいえもちろん西部劇やらラブロマンス満載 ...

面白かった〜「くらまてんぐ」と言えば、ぼくなんかよりもっと上の世代の絶対的ヒーローで、その存在があったからこそ、これもぼくより上の世代のヒーロー「月光仮面」に繋がり、さらにようやく僕世代のウルトラマン〜仮面ライダーに脈々していくわけです。この時代、すでに ...

面白かった。さすが当時1番脂ぎってた時代劇の名匠・三隅研次 (1921-1975)  監督、すでに勝新の「座頭市」シリーズも雷蔵の「眠狂四郎」シリーズもヒットを飛ばしていたし、ここに”社会派100歳監督” 新藤兼人 (1912-2012) の名シナリオを得て、いわく「現代に座頭市的 ...

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