ストーリー 日活サイト
http://www.nikkatsu.com/movie/20591.html
牧歌的。
高度経済成長期 Wikipedia まっただなかの日本。
昭和36年の、これが東北・津軽のリアルであったのかは分からない。
津軽のある山村では、年に一回の馬草刈りの時期に、山を挟んで違う部落のものたちが平野に集い、共同で一年分の草を刈ります。およそ二週間、藁でこしらえたテントで生活をしながらです。年に一回ですから、違う部落同士のかけがえのない「交流」の場でもあるわけです。
出逢いですね。
年頃の男女たちにとっては、草を刈る作業ももちろんなんですが、それよりもってことです。
ぴちぴち、というよりキラキラしてる吉永小百合・16歳と、その共演者として全日本の羨望を集め続けただろう浜田光夫・18歳がここで出会うわけです。
若い男女が出会ったからといって自由に恋愛なんてあり得ないのが当たり前だった現実。
彼女、彼氏らは「ひょっとして」の出会いに心ときめかしながらも、それぞれ主張したりしません。主導権を握るのはその親たちです。
小百合側のおばさん、望月優子 (1917-2007) と、光夫側のおばさん 清川虹子 (1912-2002) にとってもわくわくです。というのもおばさんたちにとっては、年に一度、男女お見合い→結婚の世話焼きができるからです。そう、したくてしたくてうずうずしてます。そして互いに年頃の小百合・光夫を引き合わせようと、しかしメインは草刈りなのでそれぞれひとりで刈るようにと言いながら、おばさんが示し合わせた場所で出逢うように仕向けるわけです。
まんまと出逢い、惹かれ合うのは言うまでもなく。そしてやがて接近しすぎて初心な小百合はちょっと逃げたり、そのタイミングで東京=都会に出稼ぎに行ってた初恋の人が格好良く登場して三角関係に。光夫はそのちゃらい男に喧嘩を挑まれ負けたり。そんなこといろいろあって、最後は無事にめでたしめでたしです。
もうこんな若い二人の永遠の輝きが、しかもカラーで。それだけで貴重です。
浜田光夫さんのファンが発表しているサイト ↓
イラストレビュー GARAGE YOKOYAMA gallery
http://garageyokoyama.blog66.fc2.com/blog-entry-337.html
世話焼きオババ・望月、清川のやりとりも面白いし、かつての若い二人のように結婚して何年も経った夫婦、菅井きん (1926-2018) と大坂志郎 (1920-1989) の鬼嫁&純朴な夫の関係も楽しめました。面白かった。というより微笑ましいひとときでした。
吉永小百合が歌う主題歌にのせて、抜粋映像が You Tube にあったので是非。
https://www.youtube.com/watch?v=_6k-z93FiaQ
2018年 夏 神田・神保町シアター 映画で愉しむー石坂洋次郎の世界で観賞
コメント